SNS ごとの PR の違いと頼み方(Instagram・TikTok・YouTube・X)

カフェの机で、SNS の投稿が並んだスマートフォンの画面を見ている手元

インフルエンサーに PR を頼む時、どの SNS で頼むかによって、投稿の形も、「広告である」と示す機能も違います。この記事では、日本でよく使われる 4 つの SNS について、使っている人の割合・公式の PR 機能・頼む時に伝える事をまとめます。

日本で使われている SNS の割合

総務省の調査(2025 年 12 月・13〜79 歳の 1,800 人)では、主な SNS を使っている人の割合は次のとおりです。「使っている」は、見るか・書き込むかのどちらかを 1 つ以上している人です。

SNS全年代10 代20 代30 代
YouTube81.5%95.0%96.3%94.0%
Instagram54.8%69.3%82.6%76.6%
X44.7%56.4%73.4%67.7%
TikTok36.7%67.9%61.5%44.7%

Instagram は 20 代、TikTok は 10 代で割合が最も高く、X は 20 代が最も高くなっています。届けたいお客様の年代に合わせて、どの SNS で頼むかを決めます。

Instagram は「タイアップ投稿」ラベル

Instagram には、インフルエンサーが提携相手のブランド(お店・会社)を投稿にタグ付けし、「…とのタイアップ投稿」というラベルを出す機能があります。公式ヘルプでは、お金や無料の品物などの対価を受けて取り上げた投稿(ブランドコンテンツ)には、この機能を使うよう定めています。

  • フィード・ストーリーズ・リール・ライブなどで使えます(スマートフォンのアプリだけ)
  • タグ付けには、お店・会社の側がプロアカウントを持っている事が必要です
  • 初めてタグ付けされると、お店・会社の側に承認の依頼が届きます。承認すると、ラベルにお店・会社の名前が表示されます

また、ブランドコンテンツのポリシーでは、宣伝できない物(タバコ・武器など)と、年齢などの制限を付けないと宣伝できない物(アルコール・美容処置およびダイエット・金融商品など)が決められています。該当する業種は、頼む前にポリシーを読んでおきます。

TikTok は「商用コンテンツ開示設定」

TikTok では、ブランド・商品・サービスの宣伝の投稿を出す時に、インフルエンサーが商用コンテンツ開示設定をオンにする必要があります。設定すると、投稿に「有償パートナーシップ」などのラベルが付きます。

公式ヘルプでは、次の 3 つの要素から、宣伝の意図がはっきりした動画を商用コンテンツと判定すると説明しています。

要素例
金銭的インセンティブURL・プロモーションコード・QR コードなど
ブランドメンションハッシュタグやタグにブランド名が入る・ロゴが映る
特定商品の推薦特定の商品やサービスを紹介する・「今すぐ購入」などの誘導

設定が適切でない動画には通知が届き、24 時間以内に対応しないと、おすすめフィードへの配信に影響する事があるとされています。頼む時は、開示設定をオンにしてもらう事を条件に入れます。

YouTube は「有料プロモーション」のチェック

YouTube では、有料のプロダクト プレースメント・スポンサーシップ・おすすめ情報を含む動画は、動画の詳細で**「有料プロモーション」のチェックボックス**をオンにして申告する決まりです。申告すると、動画の冒頭 10 秒間、視聴者に開示メッセージが自動で表示されます。

ただし、公式ヘルプは、開示に関する国内の法律を守る責任はクリエイターとブランドの側にあると書いています。日本のステマ規制では、動画の冒頭だけの表記では見逃されるおそれがあるとされているので(次の章)、チェックに加えて、動画の中にも表記を入れてもらいます。

X は文言で示す

X の「有料パートナーシップに関するポリシー」では、報酬・贈答品・商品の貸与などを受けて作られたポストは、商用コンテンツである事を明確に開示する必要があるとし、例として**「広告」「有料パートナーシップ」「スポンサー」**といった文言を挙げています。Instagram や TikTok のようなラベルの機能はこのポリシーには書かれていないので、本文の文言で示してもらいます。

SNS の機能だけで足りるか

消費者庁のステマ規制の運用基準では、広告と分かる表記の例として「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」の文言や、「A 社から商品の提供を受けて投稿している」といった文章が挙げられています。運用基準と Q&A には、各 SNS のラベル機能についての記述はありません。

また Q&A では、動画の冒頭にだけ「広告」と出す方法は、途中から見る人が見逃すおそれがあり、画面に常に表示するなど動画の全体を通して分かるようにする事が望ましいとされています。SNS の機能(ラベル・チェック)に加えて、本文や動画の中にも「PR」などの文言を入れてもらうのが無難です。表記の書き方は「PR 表記(ステマ規制)の書き方」にまとめています。

頼む時に SNS ごとに伝える事

SNS投稿の形の例頼む時に伝える事
Instagramリール・フィード・ストーリーズタイアップ投稿ラベルでお店をタグ付け・本文に「PR」
TikTokショート動画商用コンテンツ開示設定をオン・動画の中に「PR」の文字
YouTube動画・ショート「有料プロモーション」のチェック・動画の中にも表記
Xポスト(文章・画像・動画)本文の冒頭に「PR」「広告」などの文言

共通して、投稿の締め切り・PR 表記・二次利用・報酬は、頼む前に文章で伝えます。頼み方と例文は「個人のインフルエンサーへの PR の頼み方と例文」にまとめています。

まとめ

  • 届けたい年代で SNS を選ぶ。Instagram と X は 20 代、TikTok は 10 代の利用率が高い
  • Instagram はタイアップ投稿ラベル、TikTok は商用コンテンツ開示設定、YouTube は有料プロモーションのチェック、X は文言で示す
  • SNS の機能に加えて、本文や動画の中にも「PR」などの表記を入れてもらう

出典